March 20 『メディア論』出版!

みなさま

2018年度から放送大学の授業「メディア論」がはじまります。

これまで僕は、同大学院向けに「21世紀メディア論」という授業を担当してきましたが、それは終了(するはず)。

そしてこの4月から4年間、今度は学部向けに新しい「メディア論」という題目の授業がはじまるというわけです。

今回は飯田豊さん(立命館大学)と劉雪雁さん(関西大学)という気鋭の研究者との協働作業でした。

 

Dear all,

Associate Professor Yutaka Iida of Ritsumeikan University, Associate Professor Xueyan Liu of Kansai University, and I have collaborated with each other and will launch a new course Media Studies of the Open University of Japan from April 2018 for four years.

2016年度から3名で話し合い、15本の番組を制作し、15章からなるテキストを仕上げました。

いずれも飯田さんと劉さんに多くを負っています。

21世紀に入って20年近くが過ぎた現在、1986年にキットラーが語った以上に、われわれの情況を規定するものはメディアになりつつあります。

この授業では伝統的なマスメディア論的なものを思い切って切り落とし、メディアを時間論(歴史的想像力)と空間論(空間的想像力)という観点から縦横にとらえることを試みました。

時間論を担当してくれた飯田さんは歴史と現在をメビウスの帯のようにしてとらえるSF的思考を展開します。空間論を引き受けてくれた劉さんは、これまで日本でほとんど紹介されてこなかった中国語圏でのメディア論、コミュニケーション論の知見を論じています。僕はお二人の魅力的な議論のとりまとめを、頭としっぽでおこないました。

 

We made 15 TV programs (via air waves and on the internet) and a textbook consisted of 15 chapters.

Iida-san who takes in charge of historical research connects the history of media with the present one a way like the Möbius loop. Liu-san who discusses the spacial research examines achievements of media and communication researches in Chinese language region, very few of which have been introduced in Japan. What I do is just put the introduction and conclusion parts. I owe them a lot.

僕たちは90年代的なメディア論(インターネットがはじまったころ、そしてまだマスメディアが中心だったころのメディア観に基づく議論)をいったん突き崩し、新たに組み替えていく必要があると考えました。そのために、ドイツ系のメディア論、ニュー・カルチュラル・スタディーズ、メディア人類学、トロント学派など、メディア論で生じている新たな動きと、科学技術社会論やデザイン論などの近傍領域で生じている新しい知的挑戦を踏まえつつ、番組とテキストを編みあげました。

まだまだ粗削りですが、どうかご笑覧いただければと思います。

取材その他に協力してくださったみなさま、どうもありがとうございました。まもなくお手元にテキストをお届けいたします。

水越伸

 

We really need a new media theory. Once, we should scrap the media studies of 1990’s style, and reweave a new one with the ideas of German media theories, new cultural studies, media anthropology, the new wave of the Toronto School, etc., collaborating with the near fields such as science communication, design studies.

That is the intention of our production of TV programs and a textbook.

Thank you so much those who kindly accepted our interviews and have supported us for the preparation.

Shin Mizukoshi